ハウスメーカーと大工さんの関係

ハウスメーカーと大工さんや職人たちの関係はみなさんどうおもいますか?

全国で展開するハウスメーカー、その下にフランチャイズ店とよばれる加盟店があり、その下に下請け、孫請けなる地元の職人たちがいます。

みなさんが有名ハウスメーカーの家を建てようとします。
すると、その地区のフランチャイズの店(この場合地元の工務店)
が、管理施工をするのです。
当然、そのフランチャイズのところは各職人や業者に発注をするのです。

これは、日本で昔からある、中間流通システムによくにており、
まず、大手ハウスメーカーが名前を貸す料金を取り、フランチャイズが中抜きをし、その後、職人や地元専門業者に回ってくるという状態です。

よく、大工さんはたくさんもらっているといわれますが、実際、みなさんが見積書で見た額(大工手間と書いてあるかどうかわかりませんが)が大工さんに直接わたっていることはほとんどないでしょう。

ハウスメーカーにより、金額や名目はいろいろでしょう。
年会費みたいなところもあるでしょうし、受注一軒につき何割か、というところもあるでしょう。
あるハウスメーカーは当社オリジナル仕様と題して、地元工務店にそれを買わしたり、特別な工法のところ(パネル工法や工場生産)は発注があったら、それを送ってもらわなければ、基本構造体も地元ではできません。

もともと、オリジナル仕様というのは電化製品なんかでもよく見かけます。
基本的にはあれと同じで大量仕入れによるコストダウンとロゴの入れ替えと部品削減によるコストダウンなんかでできていると思います。

オリジナルだからよいか悪いかはわかりませんが、あんまり安いのは長持ちしなかったりします。

大量仕入れによるコストダウンはかなり大きな額だと思いますが、それを上回る広告費や人件費が必要になるとおもいます。

ただ、ネームバリューや安心感があるのでそれが必要な方にはいいとおもいます。
(定期点検や簡単なメンテナンスはよく回ってきてくれるのは私もききます、反対に担当がいなくなって対応してくれないってのもききますが)

では、ハウスメーカーから見た大工さんというのは言い方をかえれば、使い捨てみたいなものかなっておもいます。

もともと、今の不景気で地元工務店や建設関係がたくさんつぶれていってます。
そこでハウスメーカーのフランチャイズの工務店が倒産したとしますと、
建築主はそこで工事は止まりますが、元のハウスメーカーがなくならない限り、放置されることはないと思います。
でも、大工や地元業者は契約がその地元工務店とですから、それまでしてきた仕事分はそこからもらわなくてはなりませんし、元のハウスメーカーも面倒みてくれないそうです。
その後については発注先が元ハウスメーカー直ですることになるのでもらえるのですが、その前の分はないのです。
でも、大工さんや業者は基本出来高払いの後払いがほとんどで短い期間で終わるパネル工法の家などは完成してから何カ月か後にやっともらえる場合があるのです。

それなのに、地元業者や地元職人の分をはらわず、家を完成させるという考えはちょっと納得がいきません。
その後釜を受け継ぐなら未払いもそれに含むべきだとおもいます。

ハウスメーカーと大工さんの関係というのはあまり深いものではないようにおもえますし、実際、建築される方の単価はあまり変わらないのに、大工さんの請負単価は下がる一方です。もう、限界を通り過ぎたような単価になっているのが現状です。
昔は家を建てる上で花型職業は大工さんでしたが、今はどうなんでしょうか?
棟梁と呼ばれるようなこともよくわからなくなってきて、これからどうなるのか、まったくわからない時代です。

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